JリートTOB ~インベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人~

不動産

 日経新聞社は米投資ファンドのスターウッド・キャピタル・グループが4月2日に日本の上場不動産投資信託(REIT)のインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人の全ての投資口(株式に相当)を1口2万円で取得する計画であると報じた。今回はこのようなJリートのTOBを利用して我々個人投資家がどうやったら儲けられるかを考えていきます。

インベスコとは

 インベスコ・リミテッド(以下、「インベスコ」)は米国アトランタに本拠を構える独立系の資産運用会社です。

 前進企業が1935年に設立されて以来、拡大・成長を続け、現在では世界25カ国以上に拠点を展開。8,000名を超える従業員がおり、お客様の目標達成のために日々業務に献身的に取り組んでおります。

株式・債券などの伝統的な運用資産から直接不動産などのオルタナティブを投資対象とする運用戦略を網羅し、かつ商品の枠を超えたソリューションをお客様にご提供しています。

 インベスコは、ニューヨーク証券取引所に上場し、 S&P500の指数構成銘柄に採用されおり、約130兆円の運用資産残高を誇る世界有数の運用会社なのでめっちゃお金持っています。

 そのインベスコが日本で事業展開するインベスコ・オフィス・ジェイリート投資法人が今回のTOB対象なのです。

TOBの目的

 EDINETに提出された大量保有報告書には『経営権の取得及び重要提案行為等を行うこと』と記載されています。報道ベースでは、バルクで買って解体し高値で売却を狙っているとありましたが、真実はわかりません。

買い付け条件

買い付け価格:1口あたり20,000円
買い付け期間:4月7日から5月24日まで
成立の条件:既保有分と応募投資口を合わせて発行済投資口総数の3分の2以上取得
証券会社:三田証券、マネックス証券

 成立の条件が3分の2以上取得なので結構、ハードルが高いです。大量保有報告書でのスターウッド・キャピタルの保有割合が5.07%と判明していますので残り60%以上を取得しなければなりません。保有割合が高いのは信託口なので彼ら機関投資家の判断が成否の分かれ目になると思われます。

個人投資家はどうしたらいいの?

 大人の事情など関係ない我々、個人投資家どうするべきなのか?これが最大の関心事です。考えられる選択肢は下記の4つになるのではないでしょうか?

1.市場で売ってしまう

 報道があった以後は一度も20,000円を割っていません。早期に資金を回収したい方は市場で売ってしまうのが簡単でシンプルな方法になります。

2.TOBに応募する

 20,000円という価格に納得できるならTOBに応募するのも選択肢の一つです。ただし、現状は買い付け価格を上回っている状態なので、市場で売ってしまう方が合理的な選択だと思われます。

3.ホールドし続ける

 20,000円は安いので売りたくない人はホールドも選択肢です。ただし今のままTOBが成立し、スクイーズアウトされてしますと強制的に20,000円で買い取られてします。そうなると資金効率が悪くなってしまうのが問題です。

4.動向を注視する

 インベスコ側から発表があった通り、今回のTOBは敵対的TOBになります。現状だと情報が出揃っていませんので情報が出揃うまでは様子を見るもの選択肢になります。

私はどうしたか

 20,000円が高いのか安いのかはよく分かりません。ただし、コロナ前には20,000円を超えていたこと、大企業であるインベスコ側が敵対的TOBを仕掛けられてそのまま黙っている訳はないと思いますので、争奪戦に発展すると勝手に想像しています。

 さらに4月末が配当基準日になっているので1口402円が予定されています。これを加味すると20,402円までは損をしない計算です。

 以上の事から争奪戦になってTOB価格が上がればラッキー、さらに配当が貰えるのでTOBさえ成立すれば今の価格でも損はしないとの判断から少額ですが買ってみました。

まとめ

 ほぼ負けは無く上値だけ狙える状態だと私は感じています。お金を儲ける事だけを考えるなら悪い勝負ではないと思います。ただし、大企業同士の戦いなのでどうなるかを完璧に当てる事は不可能です。それなら無くなっても破産しない金額で勝負に出るのはありではないでしょうか?
 最後に『投資は自己判断でお願います。

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